
ファルコン[写真・WeChat公式アカウント「無錫高新区オンライ」]
工業用金属3Dプリンターは、レーザーで金属粉末を溶融し、層状に積みかさねながら金属部品を造形する大型精密装置である。製造には数十の精密工程を要し、1台の完成まで通常2~3ヶ月かかる。主に航空宇宙、医療、自動車分野の高精度な金属部品の造形に用いられる。2025年の世界金属3Dプリンター市場規模は約54億ドルで、前年比15.9%増となった。
9月1日、酒泉において銀河動力宇宙公司の再使用型液体ロケットが順調に軌道投入された。この成功の背後には、無錫高新区企業の強固な技術力がある。ファルコン快速製造科技有限公司(FALCONTECH)が製造した複数のロケット重要部品が搭載され、打ち上げ成功を力強く支えた。
「3Dプリンティングの大きな利点は、構造を簡素化し、部品点数を減らし、信頼性を高められることだ」とファルコンの計画運営責任者・許廷杰氏は語った。部品が少なければ故障の発生箇所も減り、ロケットの安定性向上になった。ファルコンの3Dプリント技術を用いることで、大型宇宙構造物の製造期間を数ヶ月から15〜30日に短縮し、同時に30〜50%の軽量化を実現できる。飛行安全を確保しつつ、極限までの軽量化を可能にする技術だという。

ファルコン工場内部[写真・WeChat公式アカウント「無錫高新区オンライ」]
無錫高新区に拠点を置くファルコンは、長年にわたり3Dプリント分野に取り組んでた。現在は大量の受注を抱え、急成長期を迎えている。今年1〜8月の受注残は前年比35%増と大幅に伸びた。
2012年に無錫高新区へ進出して以来、ファルコンは中国積層造形分野の先頭に立ち続けている。事業は金属粉末の製造、部品構造の最適化デザイン、3Dプリント造形、熱間静水圧処理、後加工、精密機械加工、性能検査まで全工程をカバーする。原材料から完成品までの一貫した閉ループサービスを実現する。
ファルコンのマーケティング総監を務める鄒宇宏氏によれば、長年の技術蓄積により、同社はチタン合金、アルミ合金、高温合金、銅合金など40種類以上の材料を対象とした成熟した工法データベースを構築し、多様な応用シーンや高水準の製造要求に対応できる。
技術イノベーションを支えるのは、継続的な高水準の研究開発投資である。ファルコンの研究開発費は売上高の約20%を占めるという。

ファルコンの会社展示ホール[写真・WeChat公式アカウント「無錫高新区オンライ」]
ファルコンは3Dプリントの応用領域を絶えず拡大し、先端技術、新エネルギー車、産業用ロボット、3C電子など民間用向けハイエンド分野への展開を加速している。半導体産業における精密放熱課題に対しては、トポロジー最適化デザインにより高精度放熱構造を製造し、チップの放熱効率を大幅に向上させ、ハイエンド半導体製造のニーズに応える。産業用ロボット分野では、軽量かつ高強度の関節部品をカスタム造形し、ロボットの精度と柔軟性を高める。また、新エネルギー車向け統合型冷却器、折りたたみスマートフォン向けチタン合金ヒンジ、医療用カスタムインプラントなど新たな製品カテゴリーにも積極的に事業を展開し、3Dプリント民間用市場の潜在力を継続的に引き出している。
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